静岡県西伊豆田子地区で営むカネサ鰹節商店さんを訪問しました。

熱海から車で2時間ほどの静かな田舎町。

芹沢代表の鰹節への熱い想い、日本の伝統を繋いで行こうという真剣な想いに胸を打たれました。

やはり、本物にはストーリーがあります。

↓長文になりますがお読み頂けると嬉しいです↓

鰹の歴史
鰹節の原点は「塩鰹」と呼ばれるものでした。
日本最古の保存食で、古墳時代、飛鳥時代あたりから存在したと言われています。
当時は採れすぎた鰹を素干しし、腐敗防止に塩漬けにした「塩鰹」をつくり、保存していたようです。

701年の大宝律令で、天皇に土地の物を納める事が決められた時には、伊豆と駿河は鰹節と決められたそうです。この時点で、伊豆の鰹節のクオリティの高さ(加工技術も含め)が分かります。

その後、733年田子から奈良の平城京にも鰹の塩じめが納められていたとの木簡(記録)も確認されているとのこと。
田子から奈良まで陸路で22日、腐敗しないように塩じめにされていたようです。

その後、江戸時代にはこの塩鰹がたくさん食べられていたそうです。一般庶民が食べる食品ベスト5に入っていたそうです。

江戸時代後半から、だんだん消費されなくなり、全国から消えていく中、田子地区だけが残りました。

この頃から塩鰹は、鰹が無ければ生きていけなかったという想いを込め、神事に用いられていたそうです。

地元で取れた稲わらを飾り、お正月は神棚に飾り、そのお下がりをいただく。現代の鏡餅のようなもの。
家族と地域の絆の象徴でもあったようです。また、鰹(海のもの)と稲(陸のもの)という組み合わせもなかなか珍しかったようです。

また、鰹漁に出る船員の、年変わりの船の乗り初めには、船主がお寺から塩鰹のお下がりをいただき、船主自ら調理し船員に振る舞いました。
これは、これから一年間この船で働き続ける、また途中で船員に何かあった場合は船主が家族の面倒を見るという契約(当時は紙の契約書がなかったので)でもあったそうです。

後に国の政策(減船政策)等で鰹船が衰退。

田子の向い側の焼津港の発展により、平成12年には田子からの鰹船が無くなりました。当時40件あった田子地区の鰹節屋さんは4件に。

カネサ鰹節商店は、明治15年創業。現在5代目の芹沢代表が、日本へ、世界へこの鰹節、塩鰹を残そうと活動しておられます。

便利で簡単、美味しい食べ物が普及する中、塩鰹文化はどんどん薄れて行き、約12年前、塩鰹が姿を消す危機を迎えました。
食べ方が分からない、臭い、塩っぱい、もらっても嬉しく無い…

本来、縁起が良い食べ物、有り難い食べ物であった塩鰹なのに…

そんな中、芹沢代表は塩鰹を残す為、ふりかけなどの加工品として送り出す事を決めます。残すためには売れるものにしなければなりません。

しかし、これにも「神聖なる塩鰹を加工するなんて!」と周囲からの猛抗議!

芹沢代表は受け継いで行きたい一心で、周りを説得しました。
約10年前、B級グルメにご当地グルメ「西伊豆塩鰹うどん」として出した辺りからテレビや新聞にも多数取り上げられ、地域の人も潤い始めました。こうなると、大反対していた人達も、徐々に変わっていったそうです。

現在塩鰹うどんは、地域の学校の協力もいただき、小学校では給食に、中学校では授業でも取り上げられるまでになりました。

芹沢代表は日本大学食品ビジネス学科で授業も行い、毎年生徒がゼミで西伊豆までやって来るそうです。
スローフードの国際運動にも参加し、外国人観光客も年間150人ほど訪れるそうです。

日本の伝統が次々に姿を消す現代。
芹沢代表に出会い、日本の伝統を残すお手伝いが私にできるとしたら素晴らしい事だと思いました!
途中、何故だか涙が出そうになりました。(歳のせいかな⁈😅

「何人集めたら北海道へお話しに来てくれますか?」

もっともっと沢山の人に知ってもらいたくて、独り占めするのはあまりにもったいなくて、思わず出た言葉でした。

気がついたら2時間半が経過。ノート9ページのメモ。
私だけのスペシャルタイム🙏なんと贅沢な時間
この時間は、北海道への伝達係の契約書と勝手に解釈、使命感に駆られたのでした。

鰹節のお話もしようと思いましたが、あまりに長いので次回にします。

カネサ鰹節商店さんの商品、少しお休みしていましたが、近々再びお取り扱い始まります!
削りたての鰹節の試食も計画中‼️
お楽しみに〜!


左から、塩鰹を粉末にしたもの、塩鰹使用したふりかけ、かつおの枯れ節。


削りたては綺麗なピンク色。甘みがあり、香りが素晴らしいです!10分ほどで劣化が始まるそうです。


芹沢代表の背中の文字にも注目!😊


鰹節になる鰹を「ばいかん」する炉。煙で燻し乾かす…すべて手作業。この周りはかなりの高温になるそう。
薪も地元の薪を使用。作業は月に2回。この日は作業日では無く、残念ながら作業風景は見られませんでした。


これが日本の伝統食、塩鰹です!


この本のモデルになったのはカネサ鰹節商店さんです!